kimmaのシネマブログ

映画とたまに本・ドラマの感想・自分なりの解釈について。あくまで1個人の意見です…

『春のソナタ』監督:エリック・ロメール

〇作品概要

・1990年制作のフランス映画

・上映時間 107分

エリック・ロメールの「四季の物語」シリーズの1つ。

・あらすじ

 主人公のジャンヌは、彼氏が不在にしている間、彼の家に帰りづらく、一方で自分の家は貸していた友達が恋人を連れてきていたために帰れなくなり、今晩の居場所に困っていた。そんな時に、パーティでたまたま出会ったナターシャと親しくなり、ジャンヌはナターシャの家に居候させてもらうことになる。ナターシャは、父の恋人だが、自分と年齢の近いエーヴが気に入らない。そこで、ナターシャは、ジャンヌと自分の父が恋に落ちるようにひそかに企て…

〇感想

 日本人がイメージする、フランスの優美さ華やかさが溢れている作品。出てくる住居は、宮殿にあるような大きな扉に金の取っ手など歴史を感じさせ、インテリアもどれも素敵だ。花々が溢れている大きな庭もとても美しく、登場人物のファッションも魅力的だった。

 ナターシャは、一見我が強くてわがままな女の子に見えるが、ジャンヌを慕う様子がチャーミングで、どこか憎めないところがあった。また、ナターシャとエーブの女性特有の相容れない関係は、共感できつつも、特にナターシャの鬱憤が爆発する様子は少しいきすぎてて笑えた。ナターシャとジャンヌが、ナターシャの父と父の恋人のエーヴを招いて食事会をした際、主にエーブによって繰り広げられる哲学の論争は、いかにも西洋っぽくて、お気に入りのシーンの1つである。

 全体的としてフランスの魅力が溢れていて、ザ・フランス映画!という感じではあるものの、内容は比較的わかりやすいためとても観やすかった。フランス映画初心者には、エリックロメール作品はお勧めである。