kimmaのシネマブログ

映画とたまに本・ドラマの感想・自分なりの解釈について。あくまで1個人の意見です…

『サマーフィルムにのって』監督:松本壮史

〇あらすじ(簡単に)

 ハダシ(伊藤万理華)は、映画部に所属する時代劇オタクの女子高生である。ある日、偶然映画館で凛太郎を見かけたハダシは、彼が現在自身で創作中の時代劇の主役にピッタリであると直感で感じ、彼に主役を任せ、実際に時代劇を撮ることを決意する。ハダシは、仲間たちと共にひと夏を映画撮影に捧げるが…

〇感想・見どころ ※ネタばれ含みます

  映画愛に溢れた作品のため、映画好きならば本作が好きになることまちがいないと思う。また、ハダシが時代劇について熱く語るシーンが頻繁にあるため、日本の昔の時代劇についてある程度知っていた方が、ハダシの気持ちに共感でき、より一層楽しめただろうなと感じた。

 はじめは全然映画に興味がなかった同級生たちが、ハダシの映画愛に押されて、気づけば一丸となって映画を撮ることに情熱を捧げていく過程が観ていてほっこりした。また、夏休みに仲間たちと、撮影のために海辺で合宿をし、照明や音声など全て自分たちで行い、皆で議論しながら一生懸命に映画を作っている姿が、もうただただ青春で心より羨ましく思ってしまった。

 ラストのハダシと凛太郎が戦うシーンでは、ハダシの振りかざすホウキには、現代に生きる私たちの映画への想いが全てかかっていたのではないだろうか。

 観終わった後に、「やっぱり映画好きだな」と思わせてくれる青春物語。