kimmaのシネマブログ

映画とたまに本・ドラマの感想・自分なりの解釈について。あくまで1個人の意見です…

『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』監督:フィリップ・ファラルドー

〇感想・見どころ 

 出版エージェンシーが舞台になっているため、会話の中にも数々の有名作家の名前が出てきたり、物語全体を通して本へのリスペクトが溢れており、読書好きならきっと好きになる作品。

 J・D・サリンジャーのことを知らなくても楽しめるが、個人的には「ライ麦畑でつかまえて」を読んでから観た方が、ジョアンナ(マーガレット・クアリー)が読むことになる、サリンジャーへの読者からの手紙の内容についてもより理解ができて、楽しめただろうと思う。とりあえず、観終わった後はJ・D・サリンジャーの本がとても読みたくなる。

※以下ネタばれ含みます

 ざっくり話の結末としては、出版エージェンシーでの仕事がうまいき、最後は担当を任せてもらえることが決まるが、ジョアンナは悩んだ末、エージェンシーは辞めて、これまでずっとやりたかった詩を書くことを選択するという、自分の本当にやりたい道に一歩踏み出すお話。この手の話は多くあるが、正直、他作品と比べて秀でて印象に残ったところはないという印象…。全体を通して、ジョアンナがかわいらしくて、仕事にも一生懸命で応援したくなるという点と、本への愛に溢れているということが強く印象に残った。