kimmaのシネマブログ

映画とたまに本・ドラマの感想・自分なりの解釈について。あくまで1個人の意見です…

『コンビニエンス・ストーリー』

〇作品概要

・2022年公開

・監督:三木聡

・あらすじ(簡単に)

…売れない脚本家の加藤(成田凌)は、ある日飼い犬を捨てるために山奥に行くが、車が故障して帰らなくなってしまう。たまたま近くにあったコンビニに行くと、恵子(前田敦子)と南雲(六角精児)という不思議な夫婦の店員がいた。帰ることのできない加藤は、2人の家に泊めてもらうことになり…

〇感想・見どころ 

世界観が少し独特すぎた。主人公と同じように、観ている側も最後までどういう状況で何が起こっているのかがよくわからない。ラストでいちをは回収されるものの、明確に種明かしはされていないので、多分こういうことなのだろうな…というモヤモヤが残った。また、奇妙な登場人物が多く登場するが、それも結局どういう立ち位置の人物なのかが明かされないため、本当に謎多き作品だった。

 そんな中でも印象に残ったのは、前田敦子の演技だ。謎な女性を演じているのだが、独特な話し方により、恵子という人物がどのようなキャラクターかはイメージしやすく印象に残った。また、彼女の存在感が、奇妙で不気味な雰囲気を醸し出していて、作品の世界観を作り上げる大きな役割を担っているように感じた。

考察※以下ネタバレ含みます

 結局、序盤でのコンビニに車が突っ込んできた時点で加藤は既に死んでいて、車を運転して犬を捨てにに行った行為から全てが現実世界に起きたことではなく、あの世に辿りつくまでの世界の出来事だったといことか?ただ、そうすると、ラストシーンの加藤が再びコンビニを訪れて事故に合うシーンが、序盤の加藤が死んだシーンを再現しているのかと思いきや、恵子が店員として加藤に声をかける行為などが序盤とは異なるため、益々よくわからなかった。描かれてる通りの時系列だとすると、最後に加藤の彼女のジグザグが、加藤のためにコンビニの前に置いた花が、序盤で加藤がコンビニを訪れた時に既にあったことが辻褄が合わない気がする…。