kimmaのシネマブログ

映画とたまに本・ドラマの感想・自分なりの解釈について。あくまで1個人の意見です…

『みんなのヴァカンス』

〇作品概要

・2020年制作のフランス映画

・監督:ギョ―ム・ブラック

〇感想・見どころ ※ネタばれ含みます

ヴァカンスを舞台にした、ほのぼのとしたフランス映画。

フェリックスは、一目ぼれした女性の元を訪ねるために、親友シェリフと、目的地まで相乗りさせてくれることになった初対面のエドゥアールと共に旅に出る。

その3人の青年たちが、個性豊かでそれぞれにちょっぴりだめなところがあって、彼らがどのようにヴァカンスを過ごすのかを観察するのは飽きず、楽しかった。

特に、親友のシェリフは既婚者や彼氏持ちを好きになってしまいがちで、今回の旅でも子どもと夫がいる女性を好きにになってしまう。シェリフは、子どもが好きで彼女の赤ん坊の面倒を見てあげる場面が度々登場するのたが、その子供がまたかわいらしくて終始平和な空気が流れていた。せっかくのヴァカンスにも関わらず、「中耳炎だから」と言って(笑)、全く海や川には入らずに、ただただ子守ばかりをしているシェリフの姿は傍から観ているとちょっぴりおかしくて笑ってしまった。

どうやら恋愛は得意ではなさそうなフェリックスや、マザコンシェリフのヴァカンスの過ごし方もまた、突っ込みどころが要所要所にあっておもしろい。

フランスの田舎町の光景と、自然の中で川の流れる音が響き渡る雰囲気を味わいながら、各々のヴァカンスの過ごし方を観察することで、それぞれのキャラクターが見えてくる過程はみどころであり、見終わった後は穏やかな気持ちになれる作品だった。