kimmaのシネマブログ

映画とたまに本・ドラマの感想・自分なりの解釈について。あくまで1個人の意見です…

『サバカン SABAKAN』

〇作品概要

・2022年公開

・監督:金沢知樹

〇感想・見どころ 

 なんかもう全てがキラキラしていた。長崎の美しい海、温かい家族、夏の冒険、友情…自分もこんな素敵な小学生の夏休みを過ごしたかったなーと思い、ただただ彼らが羨ましい!時代設定が1986年の夏のため、服装やテレビ番組から昭和の雰囲気が漂っているのもよかった。私は世代じゃないけれど、なんだか懐かしいなあと思ってしまうような温かさがあった。

 主人公の子供たちは、イルカを見るために2人だけでブーメラン島に行くのだが、その道のりはかなり険しい。とても急な山道を登ったり、ヤンキーに絡まれたり、海を泳いで渡ったりする。2人で支え合いながら乗り越えていく様子からは、きっとこの子達は今日の出来事を一生忘れないだろうなーと思わずにはいられない。そんな風に、都会では絶対にできないことを経験している彼らの夏休みがまぶしかった。

 そしてラストは想像以上の切なさが待ち受けていた。子役の2人のキャラクター作りが本当にすごくて、終始物語に入りやすかったのだが、だからこそ最後に号泣する彼らを見て、こちらも泣かずにはいられなかった。小学生時代に築く熱い友情って、本当に素敵だ。これはもう、毎年夏になったら思い出す作品になると思う。