kimmaのシネマブログ

映画とたまに本・ドラマの感想・自分なりの解釈について。あくまで1個人の意見です…

『総理の夫』

〇作品概要

・2021年公開

・監督:河合勇人

〇感想・見どころ 

 初の女性総理大臣が誕生したら⁉という設定と共に、その夫に焦点が当てられているという、これまでにない設定に惹きつけられた。中谷美紀が演じる、美しく、凛としていて、強く賢く、リーダーシップもある相馬凛子に、男性も女性も惹かれること間違いない。とにかく、終始中谷美紀がかっこよかった。また、田中圭をはじめ、全体的にキャスティングもはまり役だと感じた。その一方で、相馬夫妻が住んでいる家がものすごく豪邸だったり、相馬日和(田中圭)が、母親に未だに逆らえなかったりと、若干設定が非現実的すぎると感じてしまう部分もあるような気がした。それにより、「女性総理」という存在も、あまりに非現実的なもののように感じてしまうことが少し残念であった。また、コメディかと思いきや、ラストは「女性総理」という題材故に、妊娠や出産など女性の働き方の問題について問いかけており、予想より感動的で考えさせられた。他にも、総理大臣の生活がどういうものかや、身内が総理大臣になった場合にどのようなことになるのか、内閣不信任決議案とは何かなど、もちろん真実とそぐわない部分もあるだろうが、政治について勉強になる部分も多かった。本作を観て、凛子のような女性総理大臣になりたいと思う人もいるのかもしれないと思うと、政治に興味関心を持つきっかけを与えてくれる良い作品ではないだろうか。