『LEON』監督:リュック・ベッソン
〇あらすじ(簡単に)
レオン(ジャン・レノ)は、敏腕殺し屋である。ある日、レオンの隣の部屋に住む少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)は、家族全員を殺されてしまい、レオンに助けを求める。マチルダは家族の仇を討つために、レオンに殺し屋の技術を教えてほしいと申し出、二人の奇妙な共同生活が始まる。
〇感想・見どころ
①マチルダから目が離せない
マチルダ演じるナタリー・ポートマンは、本作が映画デビューとは思えないほど、その演技は素晴らしい。マチルダの大人っぽい目つきは、吸い込まれそうなほど魅了的で、ふとした時に現われる子供っぽい仕草をしている時でも、ちゃんと一貫してマチルダなのである。12歳という年齢にも関わらず、普段は周りの大人たちやレオよりもずっと大人で、かつ殺し屋の仕事までもこなしてしまうマチルダが、時折レオに弱音を吐いたり甘えたりするギャップに、心捕まれずにはいられない。殺し屋のレオが心奪われたのも納得である。
②レオとマチルダの関係に心温まる ※ネタばれ含みます
いつも無表情で感情がないように見えるレオは、マチルダと共に過ごしていくなかで、少しずつマチルダに対して愛情が芽生えていく様子がなんとも言えず愛おしい。特に、中盤でマチルダが唐突に始めた有名人のモノマネをして当てあうゲームに、レオが巻き込まれるつつも、一緒に遊んであげる姿はとてもかわいらしいのだ。そんな二人の親子とも恋人とも、友情ともいえない二人だけの特別な関係は、とても温かくて、私たちの心をほっこりさせてくれる。また、ラストシーンで命がけでマチルダを守るレオの姿は感動を与えてくれる。