kimmaのシネマブログ

映画とたまに本・ドラマの感想・自分なりの解釈について。あくまで1個人の意見です…

『ドント・ルック・アップ』監督:アダム・マッケイ

〇あらすじ(簡単に)

 天文学者のランドール・ミンディ(レオナルド・ディカプリオ)と大学院生のケイト(ジェニファー・ローレンス)は、ある日、新たな彗星を発見するも、それが地球に近づいてきており、半年後に地球にぶつかることを知ってしまう。その真実を、大統領や報道機関に伝えるも、真剣にとりあってもらえず…社会への様々な風刺を込めた痛快なコメディ。

〇感想・見どころ ※ネタばれ含みます

 豪華なキャスト陣が次々と登場するため、それだけでも観ていてテンションがあがるし、痛快なコメディ要素満載で思わず吹き出してしまうシーンも多々あった。しかし、ニュースキャスターや、大統領たち政治家の事の重大さに気づいてないが故の茶化し方や、真剣な話さえも全て笑い話にするところが、アメリカンジョーク的なものなのだろうが、日本ではあまり見られない光景だったため、どうしても正直不快に思う部分が少しあった。また、世間の真実の見抜けなさ具合や、SNSの誹謗中傷、一部の人間の自分たちの利益しか考えないところには、観ていて本気でイライラしてしまった。

 ただ、冷静に考えると、私たちはランドールたちが彗星を発見する過程から、彼らの視点で物語を観ているため、「彼らを信じないなんておかしい!」と思うが、実際に突然「半年後にみんな地球は終わる、みんな死ぬ」と言われても、すぐに信じることができるかは微妙だと思った。人は、自分に不都合なことは信じたくない生き物であるし、聞かなったことにする生き物であると思う。このような場合、やはりその提唱者は誰か?が信じるかどうかを左右するのではないかと思うので、国の重要事項を発表する政治家には誠実な人であってほしいものである。